次世代EVの祭典!2017年フランクフルトモーターショーを紹介

次世代EVの祭典!2017年フランクフルトモーターショーを紹介

BMW i ビジョンダイナミクス

2025年までに12車種のEVと13車種のPHVをラインナップすると発表したBMW。その一画を担うであろう車がBMW i ビジョンダイナミクスです。航続距離600km、最高速度200km/h、0-100km/h加速の4秒はガソリン車のポルシェ718ボクスターと遜色無い性能です。4ドアクーペの外観はレクサスLSチックですが、BMWはこの車を街乗りのコンパクトカーBMWi3とEV スポーツBMWi8の中間として位置づけている為です。車体表面に段差が無いのも特徴的で、これは窓ガラスとボディを一体にする新たな結合技術が寄与しています。

ポルシェMissionE

ポルシェ初の量産EVスポーツカー、MissionEは2019年の発売決定が発表されました。バッテリーにはリチウムイオン電池を使用、航続距離500 km、最高速度250km/h、0-100km/h加速の3.5秒以下、最高出力670馬力というポルシェ相応しい性能です。自動運転技術の搭載も噂され、レベル4が適用されると言われています。インテリアは手元に大型タッチパネルを設置するなど次世代の雰囲気を漂わせます。さらにMissionEをベースとした派生モデルの開発も発表されており、今後のラインナップ強化が期待されます。



メルセデスベンツEQAコンセプト

2022年までにすべての車種にEVラインナップを追加することを発表したメルセデスベンツ。モーターショーでは新たなEVブランド、EQAを発表しました。EQAはコンパクトEVを目指し、コンセプトカーは3ドアハッチバック車両として開発、前後輪にモーターを搭載した4WDです。全長4285mm、全幅1810mm、全高1428mm、ホイールベース2729mmと、日本でも使い勝手の良さそうなサイズ感も魅力的です。それでも0-100km/h加速は約5秒、最高出力272馬力は往年のスポーツカーにも匹敵する性能です。

フォルクスワーゲンI.D.クロス

フォルクスワーゲンは電気自動車事業に今後5年で60億ユーロの投資を行うこと、2025年までに50種類のEVを発売する計画を発表しました。このモーターショーでは2020年発売予定のクロスオーバー、I.D.クロスを披露しました。航続距離500 km、最高速度180km/h、最高出力300馬力以上、急速充電システムを用いれば30分でエネルギー容量を80%に出来ます。デジタル化にも注力し、性能向上へのソフトウェアアップデートはスマートフォンのように手軽でスピーディに行えるよう2022年をメドに実践する方針です。



アウディAICON

アウディのAICONは電気自動車ですが、レベル5の自動運転技術を搭載、ドライバー不要の完全自動運転が可能な車として脚光を浴びています。4ドアクーペのボデーはA8より240mmほど長く、サイズは全長5444mm、全幅2100mm、全高1506mm、ホイールベース3470mmと少々大柄です。タイヤそれぞれにモーターを設けた4WDで、航続距離800km以上、最高出力354馬力、800Vの高電圧システムを用い30分でバッテリーの80%を充電可能です。ハンドルやペダル類が取り除かれた空間はVIPルームへ招待された気分を提供してくれます。

まとめ

ドイツメーカーの色濃いフランクフルトモーターショーではEV色が強く、欧州各国や販売市場の中国でガソリン車の販売規制強化の影響をもろに受けています。近年はフォーミュラEなど欧州の自動車販売と密接な関係にあるモータースポーツ界にも電動化の波が押し寄せ、各社プロモーションに躍起になっています。対し日系メーカーの積極性は欧州と比較すればまだまだですが、出典したホンダやトヨタもEVへの注力を宣言しており、EV開発戦争は激化の一途を辿るでしょう。モーターショーは時代の流れとメーカーの狙いを推察出来る重要なイベントとして在り続けるでしょう。