43rd RETRO MOBILE 2018がフランスにて開催

43rd RETRO MOBILE 2018がフランスにて開催

ヨーロッパで最も格式の高いヒストリックカーの祭典

今年で43回目となるRETRO MOBILEにはフランスメーカーの車を中心にヨーロッパの名車が展示されます。
550以上の出展者、500台以上の往年の名車が広さ65,000㎡(東京ドーム1.5個相当)の展示場に集結するのです。

このイベントで特にユニークなのが個性豊かな出展者でしょう。
日本のモーターショーでも、レプリカパーツやカタログ販売を行う業者を目にされた方も多いでしょうが、こちらでは車両骨格を修理するいわゆるレストア屋さんも一画を構えるのです。
まさにマイスター(ドイツ語で職人という意味で、プロの証)を目にする事が出来るのです。

オークション車両が豪華

ヒストリックカーを買うチャンスがこれほど大きいイベントは、なかなかお目にかかれません。
戦争映画に出てきそうなゴツゴツした外観の乗用車や、往年のスポーツカーなどが出品されるのです。

車だけでなく、エンジン付き自転車やバイクなども合わせて出品されます。
コレクターのご好意にあやかる形でもありますし、彼らがこの時代まで大切に整備、保管してくれたアートに浸れるのも魅力の一つです。
今回のオークションでは、ジャガー、シトロエン、ポルシェ、ブガッティ、ベントレーなど、今なおヨーロッパの車文化を支える往年の名車が登場します。



ルノー120年の歴史を振り返る

2018年でルノーは創立120年を迎え、これを記念してRETRO MOBILEではその軌跡が紹介されます。

そもそも、自動車メーカーで120年もの歴史を持つのはルノーに加え、ダイムラーとプジョーのわずか3社です。
古くは、人力車に14馬力・2つのシリンダーを持つエンジンを載せた、簡易的な車の開発からスタートしている数少ない会社です。
世界大戦や世界恐慌などで、多くの会社が歴史に幕を閉じるなか、生残った価値は現地でも高く評価されています。
世界が混乱に陥った期間をなんとか乗り越え、タクシーの開発や4CVなどの一般大衆車の開発にも着手、世界の自動車文化の発展を今も変わらず続けているのです。

ホンダ70周年を祝う

1946年創業のホンダはエンジンサプライヤーとして世界の自動車、バイク文化に貢献してきました。
その栄誉が讃えられ、RETRO MOBILEでもその功績が紹介されます。

そもそもなぜホンダがフランスのヒストリックカーショーに注目されるのでしょうか?

その答えはF1です。
モータースポーツが国の文化の一つとして古くから定着しているヨーロッパ、マクラーレンやウィリアムズに無敵のエンジンを開発、提供した事でホンダの知名度が拡散しました。
この影響もありNSXやCivicの販売促進、ヨーロッパ自動車メーカーの良きライバルとなっていったのです。



ポールベルリエ生誕100周年

フランスの自動車産業に大きく貢献したポールベルリエの生誕100周年を記念した祝賀行事も予定されています。

ポールベルリエとはフランスの自動車メーカー、ベルリエの創始者マリウスベルリエの息子です。
ベルリエ社は自動車と言っても昔から大型の車を扱い、当時におけるリムジン車の開発、時代が進むと第一次世界大戦用に人員輸送用トラックなども開発していました。

ポールが社長として手腕を発揮したのは1950〜70年代で、トラックの他にトロリーバスなど交通インフラの要を開発していきました。
この技術はフランスの経済発展に欠かせないものとなり、これらの功績が今も尚讃えられているのです。

まとめ

43回目となる今回のRETRO MOBILEは過去最大面積を誇る会場で開催されます。
旧車好きによって結成された自動車クラブによる愛車の展示や、自動車産業を支えた英雄達の紹介、そして名車のオークションなど、今年も見所が満載です。

開催概要は以下の通りです。
イベント名称:43rd RETRO MOBILE 2018
開催期間:2018年2月7日〜11日
入場料:大人20ユーロ〜 12歳以下無料
会場:パリ国際展示場 (ポルト・ド・ヴェルサイユ)
内容:クラシックカーの展示、オークション、部品販売など