ダイハツタント歴代モデルの概要やスペックを紹介!【2017年最新版】

タント(2003年11月~2007年11月)
2003年11月27日発売。新しい価値を持つ新ジャンルの軽自動車としてムーヴよりも大きな室内スペースを求めて開発され、FFながらも2,440mmという、当時の軽自動車最長のホイールベースにより2,000mmの室内長を確保し、1,040mm前後もの乗員間距離を確保。1,700mmを越える全高と相まって、驚きの広々空間を実現しています。
外観は箱形状でありながらも四隅やフロントに丸みを持たせた”ファニーフェイス”で、コンセプトの「しあわせ家族空間」の通り、ファミリー層をターゲットにした標準モデルと、攻撃的なフロントマスクのカスタムをラインナップ、現行タントの代名詞となる「ミラクルオープンドア」は、この初代ではまだ採用されておらず、代わりに90°近くまで開くヒンジタイプドアを採用しました。
エンジンは43KW(58PS)の自然吸気エンジンと、47KW(64PS)のインタークーラー付きターボエンジン、そしてそれぞれに4WDも設定されます。また、トランスミッションは全車コラムシフトの4ATが採用(4WDの自然吸気エンジンのみ3AT)されていました。
インテリアではセンターメーターを採用したことが大きな特徴となっています。また、左右分割式のロングスライド(260mm)やリクライニング、手軽な操作で格納が出来るリヤシートを採用するなどミニバン並みの豊富なシートアレンジを備えていました。
タント(2007年12月~2013年9月)
標準車の外観はキープコンセプトながらも、より女性ユーザーを意識したファニーなイメージを強調するものになり、カスタムはより攻撃的なイメージで男性ユーザーにアピールするスポーティーなデザインになりました。
そして、従来型同様のヒンジドアに加えて、助手席側に軽自動車初となるセンターピラーレスとスライドドアを組み合わせた「ミラクルオープンドア」が採用されました。さらに、ホイールベースを50mm延長させて2,490mmとしたことや、フラットフロア化によって、従来型以上の広い室内スペースと乗降性を向上させています。
エンジンは従来型のEF型からKF型に変更されましたが、スペックは変わらず、43KW(58PS)の自然吸気エンジンと、47KW(64PS)のインタークーラー付きターボエンジンを採用しますが、ターボエンジン車はカスタムのみに設定、また「Limited 」系のミッションはCVTが採用されています。
燃費においては「e:Sテクノロジー」 を採用したことにより、最終的にはJC08モードで 25.0km/L (NA・2WD車 )にまで向上しています。
タント(2013年10月~最新版)
標準車の外観デザインは、フロントグリルやバンパーを立体造形にして質感を高め、タントカスタムは大型グリルやLEDヘッドランプで存在感のあるデザインになっています。2代目で採用された「ミラクルオープンドア」のスライド幅を100mm広げ、ベビーカー(A型)をそのまま載せられるようになり、さらに運転席側もスライドドアとなったことで両側スライドドアとなって利便性が向上しています。また、フロントフェンダーやバックドアなどに樹脂素材を採用したことで、利便性・基本性能向上などによる重量増をカバーしています。
軽量化に加え、VVTやCVTサーモコントローラーをターボエンジンにも採用したことで自然吸気エンジンとともに低燃費化を実現し、JC08モード燃費はNA・2WD車で、28.0km/L 、ターボ仕様で26.0㎞/Lまで向上しています。
安全装備の「スマアシ」は、この代でレーザーセンサーとソナーセンサーに加えてカメラを搭載した進化版の「スマートアシストⅡ」に変更。さらに2016年11月には、小型ステレオカメラに変更した「スマートアシストⅢ」に進化させ、「衝突回避支援ブレーキ機能」の作動車速域を約80km/hまでに、「衝突警報機能」は速度差を約100km/hまでに性能向上しています。
まとめ
ムーヴクラスの軽トールワゴンを、背を高くすることで室内スペースを広げるという発想で、あっという間に軽自動車の主流になったハイトールワゴンのタント。さらに、ミラクルオープンドアは、「子育てママ」という新しいユーザ―層を虜にしました。ハッチバックタイプのコンパクトカーでは使い勝手が悪く、ミニバンでは大きすぎる。軽自動車でも広くて使い勝手がいいのなら、経費も安く済むし、なによりもデザインが可愛い車がいい。そんな希望を叶えてくれるのがタントなのです。また、「e:Sテクノロジー」による低燃費性能や安全装備の「スマートアシスト」といった、その時のユーザーの要望に応えた素早い対策が、人気を後押ししています。