根強い人気を持つカローラの歴代モデル比較!【2017年最新版】

根強い人気を持つカローラの歴代モデル比較!【2017年最新版】

初代カローラ(1966年11月~1970年5月)

歴代カローラに注目する前に、まず初代カローラについてご説明します。初代カローラは戦時中に航空機設計を手がけていた長谷川達雄氏によって設計されました。彼がカローラの開発において打ち出したのが「80点主義+α」という思想です。これはトータルバランスに優れていて、90点以上の性能も一部で持ち合わせているという意味を持っています。長く乗り続けるための実用車づくりの神髄とも言える言葉でした。美しいセミファストバックスタイル、4速MT、セパレートメーターなどスポーティなイメージの要素が散りばめられたのが初代カローラの特徴です。エンジンは新開発のK型で排気量は1100ccとライバル車を上回る性能で、フロアシフトをいち早く採用したのも初代カローラでした。高度経済成長のさなか性能、質、そして幅広い層にアプローチできる価格で初代カローラは存在感を示していったのです。公式の記念式典などに展示されることはありますが、中古車市場で見かけることはほとんどないでしょう。


9代目カローラ(2000年8月~2006年10月)

人気の高いカローラですが、販売が長期化する中で伸び悩む時期もありました。9代目カローラは「ニュー・センチュリー・バリュー(NCV)」のコンセプトで開発され、洗練された高級感のあるデザインに生まれ変わりました。エンジンは新開発のVVT-i機構付DOHC16バルブエンジンを採用。1.3L、1.5L、1.8Lの3種類のラインナップで販売されました。1.5Gモデルのエンジンは直列4DOHCで最高出力は110ps/6000rpm、排気量は1496cc。新たに開発された電子制御式4速AT(スーパーETC)が採用されていて、前世代より全体的にパワーアップしています。その他にもオプティトロンメーター、マルチリフレクターランプなどが採用され、スポーティなイメージが強化されました。ヒットモデルなので中古車市場でも見つかりやすく、値段もお手頃なものがあります。

10代目カローラ(2006年10月~2012年5月)

2006年10月に発売された10代目カローラのセダン車タイプには「アクシオ」というサブネームが名付けられました。アクシオは造語でギリシャ語で「価値あるもの」「品質」を意味を持つ「AXIA」が元になっています。本体デザインは先代のイメージを引き継ぎ、2007年度のグッドデザイン賞を受賞した経歴を持っています。生誕40周年の節目に「新たな指標を掲げて」というコンセプトのもと開発された10代目カローラは、全車にバックモニターが標準装備されていることが大きな特徴です。これにより安全性が高まり駐車時の負担軽減にもつながりました。エンジンは1.5Lと1.8Lの2種類です。1.8 ラグゼールのスペックは136ps/6000rpm、トランスミッションは1.5Lと共通でSuper CVT i(自動無段変速機)ですが、1.8L車には7段シーケンシャル式が採用されています。2010年4月には1.8L車のエンジンが2ZR-FAEに変更され、燃費の向上が図られました。40周年記念の40thアニバーサリーモデルも発売されていて、中古車でも人気のモデルです。


11代目カローラ(2012年5月〜)

2012年5月にフルモデルチェンジされ、発売された11代目カローラは先代に引き続きアクシオのサブネームを冠する現行モデルです。「カローラの原点から、次の未来へ」というキャッチフレーズで発売され、2016年に生誕50周年を迎えました。大人4人が安全かつ快適に長距離を移動できる車を目指して開発され、コンパクトでミニマムながらもくつろげる設計になっています。先代アクシオ(10代目カローラ)と比較すると最少回転半径が5.2〜5.3mから4.9mとを小さくなり、小回りがききやすくなりました。エンジンは1.5/1.3Lに変更され、1.5L車には新たに開発されたSuper CVT-i(自動無段変速機)を組み合わせて低燃費かつ走行性能の高さを追求。経済的な1.3L車にはDual VVT-iの採用で呼気と排気を高レベルでコントロールすることを実現し、JC08モードでの走行燃費は20.6km/Lと先代の1.5L車を上回る燃費性能になっています。そして2013年8月にはハイブリッド車も投入され、大きな反響を呼びました。2016年9月には生誕50年を記念した特別仕様車が500台限定で発売され、盛り上がりを見せています。ハイブリッド車を含めて現行カローラは中古車でも大人気です。

まとめ

初代カローラと2000年以降の近年モデルをご紹介しました。1966年の発売から受け継がれてきた「80点主義+α」は、今なお健在です。かつてはセダン車の需要は特に中・高年層で高く、保守的になった時期もありました。しかし9代目カローラで根本的にコンセプトから見直し、新しい風を吹き込んだのです。デザインを大幅に変更したことも若い層に支持を受けましたが積極的に安全機能を搭載したり、10代目から全車に標準装備となったバックモニターも支持を受けた理由です。日本国内の道路事情に適した小回りの良さ、走行性能と燃費性能を向上させているほか2013年にはハイブリッド車を投入するなど、常に新しいカローラを生み出しています。中古車も豊富にあるのであなた好みのカローラを見つけてみてはいかがでしょうか。