新型車最新ランキング 注目の5車種その後は?

新型車最新ランキング 注目の5車種その後は?

ホンダセンシングの標準装備で旧型を上回る大ヒット中

ホンダ|N-BOX 1,385,640円~(新車)
10月度販売台数21,234台。旧型がモデル末期であっても首位を争う”モンスターモデル”だっただけに、その販売台数が注目されていました。結果はデビュー直後の9月度の販売台数において、いきなり全乗用車のトップに躍り出て、そして10月度も勢いを持続し、2か月連続の首位を確保。しかも唯一の2万台超えという圧倒的な数字であり、登録乗用車トップのアクアに対して2倍以上の大差をつけました。人気の要因は旧型から受け継いだ広い室内スペースと、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」の標準装備。大ヒットの旧型のあとを見事に受け継いだ新型も今後4~5年の間はトップに君臨する可能性大と言えるでしょう。

ロケットスタートのはずが思わぬ事態に失速 日産「リーフ」

日産|リーフ 3,150,360円~(新車)
10月度販売台数3,629台。後続距離をついに400㎞まで伸ばして話題を集めた100%EVの新型リーフ。2017年9月の発売開始なので、生産が軌道に乗る10月度には一気に上位にランキングされると見られただけに、日産の完成検査不正問題でみそをつけられ、3週間もの出荷停止を余儀なくされ、予定台数の半数は登録できなくなりました。順調にいけば少なくとも登録乗用車のベスト10には顔を出したはずだったので、日産車の中でも最も影響が出た車種といえます。やっと生産が再開されましたが、車の出来不出来以前に、メーカーの信頼を失った今後の販売には大きな障害が立ちはだかることでしょう。



前年同月比1000%超えの人気4ドアセダン トヨタ「カムリ」

トヨタ|カムリ 3,294,000円~(新車)
10月度販売台数3,180台。セダン不況と言われる中、7月に不利モデルチェンジされて以来、そのスタイリッシュなデザインとライバルを凌ぐ33.4km/Lの低燃費などで、見事な復活を成し遂げました。相変わらず北米仕様のままでの国内への投入ですが、どうやらこの代でようやく日米のユーザーによる好みが一致したようで、北米においても大ヒット中です。3,180台という販売台数は少なく感じるかもしれませんが、前年同月比は1,053%。つまり旧型の10倍も売れているのです。セダン復権!という声が聞こえてくるのも無理はありません。ちなみに販売予定台数は2,000台/月とされていますので軽くクリアしています。

期待を背負ったハイブリッド車も販売台数には貢献できず ホンダ「ステップワゴン」

ホンダ|ステップワゴン 2,455,920円~(新車)
10月度販売台数4,737台。前年同月比115.2%。マイナーチェンジながらも、待望のハイブリッド車が追加されるということで注目されました。しかし、9月29日の発売にかかわらず、10月度販売台数も前年同月比もパッとしません。期待のハイブリッド車も上級グレードのスパーダのみの設定であり、300万円を超える高価格設定が、ユーザーに受け入れられなかったというのが要因。そして、販売価格が約半値の N-BOXが注目されたことで、ミニバンの必要性に疑問を感じているのではないかとも言われています。よくできた室内と ステップワゴンと同じ「ホンダセンシング」まで装備しているのですから、大きなミニバンを買う必要がなくなったのでしょうか?



大変身もN-BOXに歯が立たなかったスズキの看板車種 スズキ「ワゴンR」

スズキ|ワゴンR 1,078,920円~(新車)
10月度販売台数8,801台。前年同月比148.4%。2017年2月のフルモデルチェンジでは、軽自動車初のマイルドハイブリッドを搭載したことによる33.4km/Lの低燃費と、個性的な3つの外観デザインを採用するなど、 歴代ワゴンR最大の変革を行いました。これまでの機能性重視のトールワゴンから、居住性や高品質を備えた新型は、トップを快走するN-BOXにストップをかける最右翼と見られていました。しかし、思ったほどの快進撃とはならず、旧型N-BOXを追い詰めることが出来ないまま新型を投入されたのです。それでも前年比148.4%を記録してるのですが、販売予定台数の16,000台には程遠く、スズキの看板車種であり、トールワゴンの先駆者としての同車にとって、今後も厳しい状況が続きそうです。

まとめ

2017年も多くの新型車が登場しました。共通するのは安全性能の充実で、その点ではすべての車が機能の向上や標準化を進めています。しかし、新型車の販売成績ということになると、すべてが狙い通りの結果を出せた訳ではありません。ユーザー求める車の姿は多種多彩。一つの車種が成功しても、二度目三度目も最高するとは限りません。今後は安全装備に何をプラスするのか?SUVに新機種は現れるのか?そしてN-BOXにストップをかける車種の登場はいつになるのでしょうか。2017年はまだ新型車が誕生するはずですから目が離せません。