軽自動車は安い?高い?メカニックから見た軽自動車の評価

軽自動車は安い?高い?メカニックから見た軽自動車の評価

新車価格で判断 安い?高い?

軽自動車と一言でいっても選択肢が数多くありますので、2017年11月の販売台数が多かったホンダ N BOXと、乗用車は同社フィットで比較していきます。

N BOXの新車価格ですが[138万円〜]の用意がされています。
一方フィットの新車価格は[142万円〜]となっていて、その差約4万円。

車体価格だけであれば大きな差はなさそうです。
むしろ、実用的なグレードを選べばその差はほとんどありません。

そう考えてしまうと、軽自動車は高いと言わざるを得ません。

維持費で判断 安い?高い?

軽自動車の維持にも必ず掛かるコストがあります。

N BOX
自賠責保険[13,185円/2年]
軽自動車税[10,800円/1年]
自動車重量税[8,800/2年]

これは最低限ですが、車検〜車検までに43,585円の維持費が必要になります。

次に乗用車です。

フィット(1300cc)
自賠責保険[27,840円/2年]
自動車税[34,500円/1年]
自動車重量税[12,300円/2年]

109,140円の車検〜車検までの維持費が必要となるのですが、その差65,555円はあまりにも大きく軽自動車は維持する面ではかなり安いということが分かります。



燃費で比較 安い?高い?

誰もが気になる燃費効率は、実際運転する人によって変わってきます。
燃費の良い自動車に乗りたいと考える前に、まずは自分自身の運転方法を見直すことから始めましょう。

N BOX[27.0km/L FF]

出力の高い軽自動車としても人気のあるN BOXですが、最大27Lタンクを有しているのでデータ値の通りの燃費効率であれば729kmの走行が可能と言ううことになります。

フィット[24.6km/L FF]

ローギヤードな1300ccのフィットですが、意外にも燃費効率は良くないです。
最大40Lタンクを有しているからこそデータ値に準じた場合984kmの距離を走行することができますが、同じタンク容量であった場合664kmほどしか走行することができません。

この数字を見る限り、軽自動車の方がランニングコストも優れているように思えます。

軽自動車と乗用車の違いで比較

軽自動車と乗用車というと、ボディサイズの違い以外に大きな差があるでしょうか。

まず挙げられるのが乗車定員数です。
軽自動車は最大4人、乗用車は最大10人までですので、5人家族以上の場合軽自動車では所有自動車が1台では全員での移動ができないというデメリットがあります。

ボディサイズの違いは直接的な運動性能にも違いが現れます。

最小旋回半径、つまり小回りのしやすさが変わってきます。
路地など狭い道での曲がりやすさや方向転換のしやすさが軽自動車の方が有利です。

しかし、メカニックとして切に感じるのがボディやフレームの強度の違いです。

同程度の事故を起こした際のダメージを考えると、間違いなく乗用車の方がダメージが少なくて済みます。
衝撃の分散できる面積の違い、フレームのトータル強度、重量など様々な要因の違いが軽自動車の劣るポイントになります。



メカニックとして軽自動車と乗用車のどちらを選ぶ?

軽自動車には軽自動車の、乗用車には乗用車のメリット・デメリットがありますので、一概にどちらの方が優れているとは明言することができません。
しかし、メカニックとしては安全性と整備性の良さから乗用車を選択します。

自動車を運転する。それだけの用途を考えれば、乗用車よりも軽自動車の方が維持費が安く魅力があります。
しかし、安全性というのは同乗者と相手を守るというとても重要なポイントです。

メカニックとしましては乗用車をオススメ致します。

まとめ

軽自動車は日本が生んだ素晴らしい自動車です。
どんなものにでもメリット・デメリットはありますが、そこに固執する必要はありません。
あなたの好きなものを選ぶのが大切です。

自動車は大きな買い物です。
あなたが後悔しないようにじっくりと時間をかけて選んでください。