後部座席のシートベルト着用は必要?着用義務化と注意点
- 2018.01.09
- 車の知識

後部座席のシートベルト着用義務化!
後部座席のシートベルトは2008年から義務化されています。後部座席でシートベルト装着をしていない時の減点や罰金は以下の通りです。
・高速道路の場合、減点1点。罰金なし。
・一般道の場合、減点はなく注意のみ。罰金なし。
助手席と運転席は、高速道路でも一般道路でも減点1点です。罰金はありません。
一般道路で、後部座席でシートベルト違反しても注意のみで減点にならないので、違反だと認識されにくいですね。高速道路では料金所付近で後部座席の違反の取締もあるようです。罰金はないとはいえ、無事故無違反だった場合でもゴールド免許ももらえなくなるなど残念ですよね。
後部座席のシートベルトは安全のため
2017年にJAFと警察が調査したところによると、一般道での後部座席のシートベルト着用率は約36%とあまりよくありませんでした。一方で高速道路では74.4%と、一般道での着用率の低さが目立ちます。
しかし、法律で決まっているから、取り締まられるかどうかよりも、事故が起こった時に命を守ることができるかどうかの方が大切ですね。なんと後部座席でもシートベルトをしていない場合、着用していた場合より14.5倍も事故で亡くなる確率が高くなると言われています。シートベルトを着用していないと、事故の時、前の席または前席の人に頭をぶつけ致命傷になったり、車の外に放り出されてしまい人命に関わる事故につながるからです。
また、シートベルトを着用してなくて死亡したり、大けがを負ったりした時は、シートベルトを着用していない被害者側の過失となって、賠償金が減額されて十分な事故の補償が受けられないかもしれません。そんなことになったら悔やんでも悔やみきれないですね。
高速道路、一般道路にかかわらず、後部座席でもシートベルトを締める習慣をつけていきましょう。
2020年の9月以降に発売される新車からは、後部座席でシートベルトが未着用の場合は警告音が鳴る仕様が義務付けられることが決まっています。そうなると後部座席の着用率は否応なく上がるでしょうね。
後部座席にシートベルトがない車
古い車では、後部座席にシートベルトがついていないことがあります。車の後部座席にそもそもシートベルトがない場合は違反ではなく、適用外とされています。ついていないのだから仕方ありませんからね。設置義務がない1975年以前の車には、後ろのシートにシートベルトがついていないことが多く、後部のシートベルトがない旧車を乗りたい方は、安全については自己責任になります。ちなみに「シートベルトがない車は設置しないと走らせられない」と言ってシートベルトを設置させようとする悪徳業者もいますので、ご注意ください。
また、2012年7月より3点式のシートベルトが後部座席全てに設置することが義務づけられました。それまでは2点式でもOKでしたが、やはり3点式の方がより安全性が高いからです。中古車を選ぶ際には、安全性を重視して、後部座席のシートベルトが3点式かどうかにも注目してみてください。
シートベルトのロック機能に注意!
シートベルトには、チャイルドシートを固定するために便利なロック機能があります。ALRは、自動ロックベルト巻き取り装置といわれ、シートベルトを出している途中で止めると、ロックされてベルトが引き出せなくなります。
このALRは現在多くの自動車で採用されていますが、思わぬ事故の報告もあります。シートベルトを着けた子供が遊んでいるうちに、ロック機能が働き、ぐいぐいと締め付けられ窒息しそうになるという事故です。実際に運転中に事故が起こり、救急車が出動した事例や、親の目の届かないところで窒息死してしまったのではないかという事故の報告があります。
親が運転していて、後部座席に子どもを座らせている場合に、目を配り続けることができないので、心配ですね。シートベルトで遊ばないというしつけを徹底させると同時に、こんな事故の可能性があることも頭に置いておいておきましょう。もしシートベルトが巻きつきロックがかかって締め付けられて危険な場合は、シートベルトをハサミですぐに切断するのがいちばん有効です。万が一に備えて車の中にハサミを常備しておき、慌てず切って対応するとよいでしょう。
フルフラットで走行もだめ!
後部座席をフルフラットにできる車もありますね。帰省などの長時間のドライブの時は、フルフラットにして子どもたちを後ろで横にして寝させることができると思うかもしれません。しかし、フルフラットで人を乗せて走行することは、シートベルトを締めることもできませんので違反です。第一、安全面で心配です。万が一事故にあった場合、寝ている子どもは車外に放り出され、命に関わる危険があります。フルフラットは、サービスエリアで車中泊する時など停車中のみ使うようにしましょう。
まとめ
後部座席のシートベルトについて解説していきましたが、後部座席シートベルト着用は法律で義務付けられています。安全のために習慣づけましょう。運転者は、後部座席に乗る人にシートベルトをしたかどうか、走行前に確認するようにしましょう。
また子供を後部座席にチャイルドシートではなく、シートベルトをつけて座らせる場合は注意が必要です。シートベルトを子供が巻きつけて遊んでいるうちにロック機能がかかってベルトが首に巻きつけて窒息する事故が起こっています。シートベルトをつけるのを習慣づけると同時に、シートベルトで遊ばないことも教えて、事故を防ぎましょう。
車に乗る人の命を守るためシートベルトは大切です。車に乗ったらどの席でもシートベルトの着用は遵守していきましょう。