速いクルマがズラリ!パワーウェイトレシオが高い国産車4選!!

速いクルマがズラリ!パワーウェイトレシオが高い国産車4選!!

パワーウェイトレシオとは?

クルマの速さや性能の判断はエンジン性能ばかりではなく、足まわりやエクステリアなどの総合力の結果で判断しますですが、簡単にクルマの速さや性能をある程度知ることのできるデータがあります。メーカー発表のデータには、エンジンの最高出力やトルクの大きさなど様々なものがありますが、その中にパワーウェイトレシオと呼ばれるデータがあります。そのパワーウェイトレシオがクルマのポテンシャルを表現しているのです。パワーウェイトレシオは車重をエンジンの出力で割った数値で、1馬力(ps、KW)に対して何キログラムの車重を背負うのかというものです。この数値が小さいほどクルマを動かしやすい、すなわち運動性能が高いことを示しています。

日産GT-R

日産GT-Rが国産ではNo.1のパワーウェイトレシオの数値を持っています。そのスペックは車両重量1760kg、馬力570psでパワーウェイトレシオ=3.09kg/psとなっています。よくライバル比較される日産GT-Rと世界トップクラスのポルシェカレラ911GT3を比較してみますと、ポルシェカレラ911GT3の車両重量は1430kg、馬力は500psちょうどで、パワーウェイトレシオは2.86kg/psとGT-Rを上回っています。しかし日産GT-Rはポルシェカレラ911GT3に負けないレーシングタイムを残しています。パワーウェイトレシオだけを単純に比較しても速さの優劣は決められないことが確認できます。



ホンダNSX

ホンダNSXのパワーウェイトレシオは3.098kg/psと僅差でGT-Rにトップの座を譲りました。ホンダNSXの外観は乗用車とは一線を画しスーパーカーに寄せているクルマですね。日産GT-Rとの違いはズバリ、電力を使った走行性能、ハイブリッドシステムの採用の有無ではないでしょうか。エンジンの自然吸気にこだわっていたホンダもターボエンジンを採用し、勝負をかけています。そのターボエンジンにモーターを内蔵した9速のデュアルクラッチトランスミッションを組み合わせ、異次元の走りを可能にしています。パワーウェイトレシオに直接関係するNSXの車重も1800kgと初代よりかなり重くなっているところは興味深いところです。

スバルWRX STⅠ

スバルWRXSTⅠのエンジンは2L DOHCツインターボで、308psの馬力、車両重量は1490kg、パワーウェイトレシオは4.84kg/psとなります。スバルWRXSTIといえばラリーカーとしても有名でご存知の方も多いでしょう。ラリーといえば車体がひっくり返ることも多く、ボディやシャシーの剛性は他のスポーツカー以上に求められます。また、パワーウェイトレシオに関係する車両重量は大きくなりがちですが、40年以上のラリー競技への参戦から研究が重ねられた現行のシャシーの性能は、車重を抑えつつバランスがとれているもので、スバルの自慢のひとつですね。車両価格は約386万円~で、今回紹介する中では一番お求めやすいモンスターマシンです。



ホンダシビック タイプR

10年ぶりに復活したホンダシビックタイプRは、車両重量1390kg、馬力320kg、パワーウェイトレシオは4.34kg/psとなります。ホンダシビックタイプRの魅力は庶民感覚が残ったモンスターマシンといったところで、市街地走行や居住性、快適性など使い勝手の向上も考慮されています。しかしエクステリアはワイド&ローが強調され、フロントマスクは強面に仕上がりました。タイプR伝統の赤色が随所にちりばめられており、タイプRの個性は走りとともに充分に引き継がれています。車両価格が約450万円とGT-Rの半分、NSXの4分の1ですから、コスパに大変優れた「ハイ」パワーウェイトレシオのクルマの代表です。

まとめ

かつてスポーツカーにおいて、軽いボディに大きい出力のエンジンを載せることが基本的な考え方でした。ポルシェなど市販車のトップレベルは約3kg/psのパワーウェイトレシオですが、ベントレー初のSUVであるベンテイガはエンジン馬力数が608ps、車重2400kgと巨艦にもあるにもかかわらず、パワーウェイトレシオは3.9kg/馬力と、スポーツカー顔負けの運動性能を身に着けています。外観だけでは速さの比較が簡単にできない時代になりました。今回はパワーウェイトレシオを中心に紹介をしましたが、クルマのパワーウェイトレシオをみるだけでもその動力性能や走行シーンが頭に浮かびますし、カーマニアにはたまらない嗜好の時間を楽しめるのではないでしょうか?