空飛ぶ車はファンタジーではない!続々と開発される近未来自動車

空飛ぶ車はファンタジーではない!続々と開発される近未来自動車

空飛ぶ車の特徴

車が空を飛ぶというとアニメや漫画のように思われますが、実はすでに実用化されているものや市販が決まっている商品が数多くあります。
空飛ぶ車のメリットとして渋滞に影響されないことが挙げられます。また、空中を移動することができれば地形も関係ないため、目的地への移動時間が短くなり、実用化されると非常に便利です。しかし、空を長距離移動するとなれば飛行機と同様の免許が必要となり、発進する際には滑走路が必要となるといったデメリットもあります。さらに、市販化されたとしても大きなコストもかかるため、一般的な自動車が空を飛ぶような状況はだいぶ先の話と言えます。
しかし、日本を含む様々な企業が空飛ぶ車への投資を進めています。



世界中の企業が投資を行っている

スロバキアのエアロモービル社が折りたたみ式の翼を搭載した自動車「エアロモービル3.0」を2014年から開発しています。また、オランダのPAL-V社もジャイロコプター型2人乗り三輪車「PAL-V」を2018年度に納品することが決まっています。どの企業も空飛ぶ車を初めて商業化させることに躍起になっているんですね。
さらに大手企業では、コンピュータ製品で有名なIntelが2018年1月に2人乗りの自立飛行ドローン「Volocopter」を空飛ぶ車として披露しました。また、グーグルの創業者の1人が空飛ぶ車の開発に尽力している企業に投資を行っていることも明らかになりました。日本では2015年に、トヨタ自動車が空飛ぶ車の実現に向けて、「エアロカー」の機体構造に関する特許を出願しました。

空飛ぶタクシーの登場

空飛ぶ車は最終的に、個人利用可能な展開が期待されていますが、世界では商業用の車を利用したサービスも登場しています。たとえば、ドイツのeVolo社は空飛ぶ車「VTOL」を利用して空飛ぶタクシーの提供を2018年からスタートする計画を立てています。
また、アメリカでインターネット配車サービスを提供するUber(ウーバー)社もNASAとの提携により空飛ぶタクシーサービス「uberAIR」の実用化に着手しています。2020年に飛行実験、2028年のロサンゼルスオリンピックまでの商業化を目指しています。空飛ぶタクシーが実現すると、それまで車で80分かかる距離を30分で移動することも可能になるとされています。



トヨタ自動車も注力

空飛ぶ車は過密地域での整備の難しさもあり、日本では実用化に時間が掛かると言われています。しかし全く開発がされていない訳ではありません。トヨタ自動車が支援している有志団体「カーティベーター」はトヨタ社員などの技術者を筆頭とし、空飛ぶ車「スカイドライブ」の開発を進めています。愛知県と東京都が開発拠点に選ばれており、富士通や豊田市が整備に協力しています。機体は愛知県、部品は主に東京都で開発することになっています。2018年末までに試作機を完成させ、2020年の東京オリンピックまでに実用化、そして2030年までの市販化を計画しています。

まとめ

空飛ぶ車について、4つのポイントについてご紹介してきました。1つ目は、空飛ぶ車は地形に影響されず、移動時間の短縮に繋がるという特長に対し、多額のコスト・操縦免許・整備などが必要となること。2つ目は、ベンチャー・大手企業の開発・投資によって2018年度中の実用化が期待されていること。そして3つ目は、空飛ぶタクシーサービスとしての利用が検討されていること。最後に4つ目が、日本ではトヨタ自動車が支援する団体が開発に着手している、ということでした。
世界では空飛ぶ車の開発競争が盛んになっており、それに伴ってさまざまなサービスがスタートされる予定です。日本は土地柄、実用化までのハードルが高いですが、トヨタ自動車を筆頭に開発が進められています。将来的には車が空を飛ぶのが当たり前の時代が来るかもしれませんね。