5分でわかるエアクリーナーの解説!!

5分でわかるエアクリーナーの解説!!

エアクリーナーの仕組みとは

自動車のエンジンには、エンジン内で燃焼するために空気を供給する装置である「吸気システム(インテークシステム、もしくは吸気装置とも呼ばれる)」が必要です。空気の取り入れ口から入ってくる空気の浄化を行うエアクリーナー、吸気量を制御するスロットルバルブ、吸気を分配する吸気マニホールドで構成されています。それらの配置に応じて、エアダクトというパイプが接続されています。また、共鳴を利用して吸気の際に発生する騒音を軽減するレゾネーターが備えられることもありますね。ディーゼルエンジンやスロットルバルブレスプレスエンジンではスロットルバルブはありません。

エアクリーナーはどんな役目があるの?

空気中には様々な不純物がたくさん浮遊していますので、フィルターを通して不純物を取り除いていきます。不純物の中には固いものや、燃焼した結果固まってしまうものもあります。そういったものがシリンダーやピストンを消耗させる原因になってしまうのです。また柔らかい不純物にしても、エンジンオイルなどと一緒に吸気バルブや点火プラグの電極に固着してしまうと、バルブに隙間ができたり、点火の際に必要な火花(点火プラグフラッシュ)が弱くなり、エンジンの持つ本来のポテンシャルが発揮できなくなります。それらの不具合を防ぐためにエアクリーナーが必要なんですね。



エアクリーナーは2種類ある?それぞれの違いとは!

エンジン内のエアクリーナーには、乾式のタイプと湿潤式のタイプの2つに分けられます。乾式のエアクリーナーには、エアクリーナーのケース内に不織布のフィルターが納められています。フィルターは別名エアクリーナーエレメントとも呼ばれ、表面積を増やすために山折りと谷折りを繰り返した蛇腹状のものが使われることが一般的です。一方、湿潤式エアクリーナーは、別名半湿式エアクリーナーと呼ばれることがあります。先ほどの乾式と同じようなフィルターを使いますが、さらに粘性の高い特殊なオイルを染み込ませます。この粘性によって不純物の吸着能力が大きく高まります。

なぜエアクリーナーを交換するのか

エアクリーナーを長い間使い続けていると、フィルターに不純物がたまり汚れていきます。先ほど述べたように空気中の不純物はシリンダーやピストンを消耗させてしまったり、酸素の吸入量を減少させてしまうので、エンジンの出力が落ちてしまいます。実際に東京などの都会と空気のきれいな田舎では、フィルターの汚れ具合は違ってきますが、早めの交換に越したことはありませんので、目安として走行距離3万kmでの交換をお勧めします。また目視点検も大事で、フィルターが真っ黒になっていれば交換しましょう。また、エアクリーナーを長い間交換せずにいるとエンジンの出力が弱まり、車の燃費を悪化させてしまう可能性があります。燃費のことを考えてもエアクリーナーの定期的な交換を心がけると良いでしょう。


エアクリーナーのチューンアップがある?その仕組みとは

エアクリーナーを他のタイプにするだけで、エンジンの反応が良くなることがあります。先ほどフィルターは蛇腹状が多く使われていると申しましたが、もうひとつ傘の形をしたタイプがあります。フィルターは表面積の確保が重要なのですが、傘型の方が吸入の面積を多くとれます。その理由は、純正のエアクリーナーは入り口からのみ空気を取り入れることができませんが、キノコ型は純正のエアクリーナーを外してから取り付けるので、空気を多く取り入れることができます。このことから馬力やトルク性能が上昇するわけではありませんが、エンジンのレスポンスが上がるわけです。しかしどのクルマに対しても効果があるとは言い切れませんので注意してください。

まとめ

以上、エアクリーナーについて説明しましたがいかがだったでしょうか。エアクリーナーは空気を取り入れる時に不純物を取り除くものといった認識が定着していると思います。人間で例えると鼻や口に装着するマスクなどにあたります。しかしエアクリーナーは大きな仕事を担っていて、大きく考えるとエンジンへの空気の吸入抵抗の調整をしていますので、重要なポジションを占めています。フィルターの交換の費用は人件費を含めても3,000円ほどでしょうか?主にオイル交換の際に同時にフィルター交換してもらうことが主流です。もしエンジンの調子が悪いと感じていたなら、一度エアクリーナーを調べてみてはいかがでしょうか?