ドアをみれば車の状況が分かるって本当?査定士のチェックポイントを紹介!

ドアをみれば車の状況が分かるって本当?査定士のチェックポイントを紹介!

車のドアが教えてくれるもの

車のドアというと、乗り降りをする際に開け閉めをするだけの物だと思っていませんか?確かにそうなのですが、車のドアは車の側面の一番外側に装着されている為、実はドアを見れば、その車の状況という物が何となくですがわかるとも言われています。事故の履歴や修理の履歴という物はドアを見る事で判断できることが多いです。特に交換がされたのか、鈑金がされたのか塗装がされたのかということは、ドアを見るとわかるため、査定士等は特に重要な部分として見ているのです。

ドアの塗装

通常ドアの塗装は、電子接着をしている為、その表面は滑らかで均等に塗装されているのですが、事故などで傷が付いている場合には、人の手で修正をするために、当初の塗装と比べると、塗装面が荒いことや、厚みが違うことなどがあるのです。ちなみに、新車で購入した車のドアの塗装というのは、小さな凹凸が均等に広がっている為、光に反射させてみると塗料が吸い付いているような感じになっています。逆に鈑金などの手直しをした車の場合には上部と下部の凹凸にムラがあるため一目瞭然で塗装をし直している形跡を見つける事が可能なのです。最初はわかり難いと思いますが、左右のドアを比べてみるなどするとわかりやすいかもしれません。新車の納車時であっても、納車前にドアに傷をつけてしまったなどの理由で塗装の手直しをしている可能性があるため、わかるようになっておくと便利です。



ドア側面のサビ

中古車センターなどで、ドアの側面などに錆びが出ていたり、塗装がやたらと剥がれている車を見たことはありませんか?年数が経過している様な古い車ならばわかりますが、比較的新しい車であっても時に、錆びが出ていたり、塗装が剥がれているという様な場合があります。人によっては、カバンなどの鉄の部分で擦って塗装が剥がれたと解釈される方も居らっしゃいますが、広い範囲でそのようになっている場合には、パテによる修正を疑うべきなのです。というのも、一度塗装が剥がれた部分は修正をしても、錆びやすく塗装が割れやすくなっている為、修正後しばらくすると、塗装が割れる、錆びが出るなどの事が起こるのです。ですから、中古車を購入する際に錆びや塗装の割れがドアの淵にある場合には警戒する事が大切なのです。

ドアの内部の塗装

車のドアというのは、基本的に空洞になっています。そしてその空洞になっているドアに塗装をする場合には、前述したように電子接着をするために、基本的には塗料の沢山入っているプールの様な場所に浸けるのです。そうする事で、均等に塗装ができるのですが、この作業の途中にドアの空洞になっている内側の部分にも塗料が侵入する為、基本的には外側の塗装と同じ色もしくはやや薄い色をしています。それに比べて交換されたドアは、塗装面の違いもさることながら、空洞になっている内側の色が黒くなっているのです。これは、ドアの外側からの塗装をしている為、内側にまで塗装が入り込まないのが原因なのですが、ここを見る事によってドアの交換歴を発見する事も可能です。



ドアのヒンジ

ドアのヒンジを見ると、車の歪を見つけることができるのですが、歪があるという事は、基本的に事故車であると思う事が大切です。確認の方法というのはいたって簡単で、ドアを目一杯開き、そこから更に力を加える事によって、ヒンジの部分が開くかどうかを確認します。また後部座席のドアは運転席と後部席の間の柱(ピラー・Bピラー)にヒンジが付いている為、ズレがないかなどの確認をする事ができます。更にそのまま柱の付け根付近にヨリがあれば、間違いなくフロント方向からの力が加わっていますので、注意しましょう。基本的に事故車は表示しなければならないのですが、表示をしないお店もありますので、見つけた際には値引きの交渉に利用できるかもしれませんね。

まとめ

車好きな方ほど、車の傷には敏感に反応しますが、修正をした傷にはあまり反応しない事が多いです。しかし実のところ、車は見えている傷よりも修正をしたことで見えなくなっている傷の方が致命的な事の方が多く、その傷を隠すために、車業界では日夜様々な修正方法が開発されていると言われています。車屋に騙されてしまわない為にもドアの隠れた傷を見つけ出すのは大切な事だと言えるでしょう。