えっ?あのジムニーで、車中泊ができる?!!

えっ?あのジムニーで、車中泊ができる?!!

軽自動車のジムニーでも、車中泊は可能

ジムニーと言えば、皆さんご存知、ジープのような個性的スタイルを持つアウトドア志向の車です。軽自動車としては数少ない4WDオフローダーで、雪道や山道など悪路に強いタフなモデルとして世界中で高い人気を博しています。現行モデルであるJB23W型を例にとれば、ボディサイズは、全長3,395mm、全幅1,475mm、全高1,680mmです。こんなにコンパクトなサイズで車中泊?!と驚く方も多いと思いますが、実は、改造ではなく、自分で組み込むタイプの車中泊キットも市販されています。(*もちろんメーカー純正ではありません)こうしたキットを使えば、ヘッドレストをはずしてシートを倒し、自分でパーツを車内にセットすると、フラットな「寝床」が出来上がるというわけです。中には、自作でこうしたキットを作っている方もたくさんいらっしゃいます。ちなみに、ジムニーの車内寸法は、長さ1,660mm、幅1,220mmですが、助手席側には足を入れるスペースがありますから、実際には170cm以上の男性が寝られるスペースがちゃんと確保できるのです。

ジムニーでの車中泊の魅力とは?

さすがにジムニーの車内サイズでは、二人で眠るのはなかなか大変です。一人で寝るのが基本になると思います。そんなジムニーでの車中泊の魅力とは何でしょうか?それは、やはり一人旅の楽しみが広がるということではないでしょうか。例えば、釣りが好きで、せせらぎの音を聞きながら眠り、自然の中で目覚めて、誰よりも早く釣りをしたいという人。例えば、山や海の写真が趣味で、朝焼けの風景や夜に撮影したりするような人。天体観測をされる方なら、夜通し観測をするのにベースキャンプにもなってくれます。普通の乗用車ではなかなか行けないような山岳路や、海など自然あふれる環境の中でも、ジムニーなら大丈夫。そして、そんな場所には、宿泊場所がないようなこともあるのです。そんなシーンこそ、ジムニーはぴったり。走りを楽しみ、そして自分の好きな場所で自然の魅力を満喫しながら眠り、目覚める。移動と宿泊がひとつになった究極のパーソナルスペースなのです。運転好きで、一人で日本中を旅することが趣味のドライバーもたくさんいらっしゃると思いますが、こうした新しい旅のスタイル、ちょっと考えてみてはいかがですか?



車中泊スペースの作り方

軽自動車でも、キャンピングカーに改造することはできますが、やはりお金もかかりますし、改造した車は普通に町中で使いたいという時にかえって使いにくい場合もあります。そこで、自分で組み込むタイプのキットを利用するわけです。これなら、車両を改造することなく、シートを倒すだけで寝床に変わるので便利です。改造に比べて費用もかなり抑えられます。基本的な構造は、ヘッドレストを抜いてリアシートを倒し、助手席も倒してフラットな状態にしたところにキットのパーツを並べていくというものです。シートを倒しただけでは、当然凸凹していて寝られませんから、その上にクッション材を貼ったパネルを並べてフラットな床のような状態を作るわけです。平らなスペースができるだけで寝心地は全く違います。あとは、寝袋などを用意すれば、ゆっくりと寝られるというわけです。キットメーカーによっては、リアのドア部分に取り付ける補助椅子をセットにしているものがあり、出入りする際になかなか便利です。

自分で作ってみようという方へ

ベッドスペースとなるユニットに求められることは、シートを倒した上に、いかにうまく平らに並べられるかということです。自分で作る場合には、まず、シートをフラットにした状態で、前後左右の寸法をきちんと計り、大まかなパーツのイメージを考えます。助手席からリアまでの縦長のパネルと、その横で運転席の後ろに置くパネルの2枚が基本的な形となります。できれば、大きな紙などで型紙を作ったほうが、後で「入らない!」というような失敗が少なくなります。パーツの基本は、上に寝ても曲がったり折れたりしない厚みの木部にパンチカーペットなどを貼って、社内のあちこちに傷がつかないようにカバーしたものになります。その上にお好みでスポンジなどのクッション材を貼って、厚手のコットンやビニールレザーなどでくるめば完璧です。パンチカーペットでくるんだだけのものに、キャンプ用マットを敷いて寝ている方もいます。木部は、15mm以上のベニヤの合板を利用している方が多いようです。桐材など軽い木材もありますが強度の点で不安があります。あとは、シートの上に並べてがたつきのあるところにタオルなどを入れて調整します。



車中泊の時に、あると便利な道具たち

車中泊で便利なものといえば、まずはキャンプ用のマットです。これは、発泡スチロールなどにアルミ箔を貼ったものや、丸めてコンパクトになるものなど色々ありますから、キャンプ用品などのお店で自分に合いそうなものをチェックしてみましょう。ホームセンターの防寒用の厚手のマットなども、意外に使えたりします。そして、寝袋。これも開くと布団のようになるタイプなど色んな形状があります。それから、灯り。最近はLEDのランタン型のものが数多く出ています。これもホームセンターのキャンプ用品売り場などで確認ください。そして、あると便利なのはシガーライターからAC100Vを発生させる車載用のコンバーターです。AC電源が確保できるとパソコンやTVなど何かと便利ですよね。

まとめ :ジムニーで楽しい車中泊を!

いかがですか?全長3,395mm、車内長1,660mmというコンパクトなサイズのジムニーでも、室内にフラットな床面をセットするだけで、素敵なベッドスペースに早変わりして車中泊を楽しめるのです。市販のキットを使って楽しむもよし。DIY好きの器用な方なら、自分で車中泊キット作りに挑戦してみるのも楽しいですね。ジムニーには、軽自動車だけでなく1300CCのジムニーシエラもありますから、こちらを使えば、さらにゆったりとした室内空間を確保した車中泊も可能になります。自分ならではの趣味にあわせて、オリジナリティあふれる車中泊の旅をお楽しみください。軽自動車といっても、悪路をものともしないタフなオフローダー、ジムニーならではの走りと車内で眠るひとときは、きっと今までとは、一味違うものになるはずです。ジムニーでの車中泊にトライしてみてはいかがですか?