ホンダ ライフ歴代モデルの特徴や魅力を一挙ご紹介

ホンダ ライフ歴代モデルの特徴や魅力を一挙ご紹介

初代ライフはタイミングベルトを日本初採用

1971年に登場したホンダライフの初代モデルは、4ドアセダンと2ドアハッチバックの2タイプが発売されました。横置きエンジンに前輪駆動を組み合わせ、エンジンは当時最新の水冷式という画期的なモデルです。ライフは翌年に発売されたシビックをはじめ多くのホンダ車の基礎にもなりました。直列2気筒エンジンながらも油の臭いや暖房性能を大幅に向上させ、軽自動車としては抜群の快適性を誇っています。特徴的なのはエンジンにタイミングベルトを採用したという点で、日本製の自動車としては初めてのことでした。後に発売されたシビックが世界的ヒットとなり、生産ラインをシビックに傾けるため販売期間はわずか4年弱となっています。

ステップバンの再来と言われた2代目ライフ

1974年の初代ライフ生産終了後、20年以上の年月を経て登場したのが2代目ライフです。当時人気を得ていたトゥデイと基本的なコンポーネントを共有しながら、それまでの軽自動車の概念を覆し車高を高く設定しました。軽トールワゴンというカテゴリーを作ったのも2代目ライフで、スタイリングからステップバンの再来として評価を受けています。軽自動車の法改正直前に発売されたこともあり、2代目ライフは1997~1998年の約2年間しか生産されませんでした。運転席エアバックやUXカットガラスが標準装備されるなど、ワンランク上の充実装備が魅力的ですね。法改正により短期間のうちに3代目モデルへ引き継がれることになります。



3代目ライフは車体大型化で広々空間!

軽自動車規格の改正に伴い1998年に発売された3代目ライフは、車体が大型化したことが大きな特徴です。全長と全幅が拡大されたことで、衝突時の安全性能が過去モデルに比べて大幅に進化しました。それに伴い、助手席エアバックも標準化されたことは見逃せません。車体の大型化はエンジンの改良にも及んでおり低速域トルクも向上しています。2000年には派生車種としてターボエンジン搭載のダンクを発売し男性ユーザーの増加にも寄与しました。2003年までの5年間で燃費性能も向上し、ライフは軽自動車の代名詞と言えるモデルにまで成長を遂げています。

丸いデザインの4代目は女性からも支持

女性をターゲットに開発され2003年に発売されたのが4代目ライフです。先代モデルから一転、丸みを帯びたデザインがハートフルと評判を呼びました。価格もさることながらインテリアの質感が重視され、軽自動車としては珍しくインパネシフトを採用し使い勝手も良かったモデルです。新開発エンジンはNAとターボの2種類をラインナップしており、ATも3速から4速になったことで走行性能も格段に改良されました。先代モデルに比べて車高を抑えたことで、丸いフォルムと相まって女性から高い評価を受けています。歴代ライフの中でも専門家からの評価も高いのが特徴で、見た目の可愛いフォルムとは裏腹に走行時の重厚感も備わっているモデルです。



大人4人が快適に過ごせる5代目ライフ

2008年のフルモデルチェンジへ4代目へ移行したライフは、全高1,610mmと軽トールワゴンの名に相応しいモデルとして登場しました。標準グレードのカジュアルバージョンの他にスポーツグレードやファッション性を高めたグレードも存在しています。運転のしやすさを最大限配慮し、様々な需要に応えることができるラインナップはとても魅力的ですね。軽自動車では初めてバックモニターが標準装備され安全面への配慮も忘れていません。2013年に発表されたN-WGNに引き継ぐ形で生産を中止し、ライフは復活以来17年の歴史に幕を下ろしています。広々空間を生み出したライフの基本コンポーネントはN-BOXを中心としたNシリーズにしっかり受け継がれました。

まとめ

1971年に発売された初代モデルや中断期間を挟んで1997~2014年まで長きにわたりホンダファンに親しまれたライフは、ブームとなった軽トールワゴンの礎を築いた車です。モデルチェンジを重ねるごとに進化したライフには自由な発想をしっかり取り入れるホンダイズムを随所に見ることができました。軽自動車初の装備を多く取り入れ、時代の先端を行くモデルとしても評価されています。走行性能と安全面を両立し、運転のしやすさで高評価を受けているのもうなずけますね。惜しまれつつ2014年に生産終了となった絶版モデルですが、中古車市場では人気車として知られるところです。ライフはホンダのアイデンティティを垣間見ることができる魅力的な1台となっています。