今さら人に聞けない?自動車の駆動方式ってなに?
- 2018.01.23
- 車の知識

FF駆動方式の特徴 アンダーステアの運転方法
『FF=フロントエンジン・フロントドライブ』は、前輪で駆動と操舵を兼ねている駆動方式になります。
特性としては、コーナリング中に自動車が外側に膨らんでいくマイルドな乗り心地となります。
車両重量を軽くすることができる事から、近年多く販売されている主流の駆動方式になります。
このFF駆動方式を採用している自動車の特性上『アンダーステア』の発生が顕著に見られます。
アンダーステアの特徴として、アクセルONでコーナリングすると外へ膨らんでしまいます。
スピードが出ている状態での安定したコーナリングのためには、アクセルを抜くことでしっかりと回頭してくれます。
事故率でいえば、FFは比較的少ない駆動方式になります。
急ハンドルを取られてしまう様な特性がないので、あまり大きな事故につながりません。
初心者ドライバーにもオススメの駆動方式です。
FR駆動方式の特徴 オーバーステアの運転方法
『FR=フロントエンジン・リアドライブ』は、前輪で操舵を受け持ち後輪で駆動するタイプの駆動方式になります。
現在では、スポーツカーや一部の軽自動車などに採用されています。
車両前方にエンジンが配置されていて、重いトランスミッションがボディー下部中央を縦に走るので、前後重量配分がフロント寄りになり旋回性が良くなるメリットと、トランスミッション装着に高さが必要になるためフロアの高さが低くできないというデメリットがあります。
FRの特性上自動車を後ろから押す形になるため、回頭性がすごく高いです。
鋭角でのコーナリングやドリフト走行に重宝します。
FRの特性は『オーバーステア』です。
ハイスピードでアクセルONのままコーナリングしていくと、回頭性の良さから内に入り込んでいてしまいます。
この特性が事故率の高さにつながってしまっていますが、スポーツ走行を楽しむにはFRを選択するドライバーが多いです。
RR駆動方式の特徴 アンダーステアとオーバーステアのスイッチ
『RR=リアエンジン・リアドライブ』は、FRと同じ駆動方式なのですか、エンジンが車両後方に位置することで重量配分が1:9程度の極端な配分となります。
乗りづらいというドライバーと、しっくりくるというドライバーにハッキリと分かれます。
RRは、通常時オーバーステアで走行し、ハイスピードではアンダーステアになる傾向があります。
これは、直進安定性の高さとコーナリング中の回頭性の高さが際立つ特性といえます。
走行性能の高さと追従性の高さ、それをクセというドライバーもいれば味と捉えるドライバーもいます。
RRは乗り手を選ぶと言われますが、その特性に対応できる運転技術をあなたが持った時、とても心強い相棒となるでしょう。
MR駆動方式の特徴 運転技術の基礎を教えてくれる良き先生
『MR=ミッドシップエンジン・リアドライブ』は、ほぼ車両中央にエンジンが位置することで、重量配分はややリア寄りの運動性の高さが目を見張る駆動方式です。
エンジン設置位置の関係から2名乗車である場合が多く、多人数乗車を選べない駆動方式です。
MRの特性は、実にアグレッシブな走行性能を持ちながらもマイルドな表情を崩さない扱いやすさにあります。
前進後退の動きの変化も少なく、回頭性の高さも特徴的です。
RRにも近い動きを見せますが、素直さでいえばMRの方が実直です。
オーバーステアにもアンダーステアにもならないナチュラルな操作性は、クセのない素直な運転技術を身につけることができる良き先生のような特性があります。
MRで運転を覚えると、その後どんな駆動方式の自動車であっても対応しやすくなります。
4WD・AWD ハイパワーなエンジンパワーにも負けない駆動方式
『4WD・AWD=4輪駆動』は、全輪で駆動力を伝える駆動方式です。
前輪で引っ張り後輪で押し出すことで確実な推進力を発揮します。
ハイパワーなエンジンの発揮する運動エネルギーを、前後のタイヤでしっかりと路面に伝えることができるので、パワーロスが少なくて済む駆動方式です。
前輪はアンダーステア、後輪はオーバーステアとなる特徴を持っており、自動車は平行移動するようなアンダーステアの動きを取ります。
全輪を動かすための機械による重量と、前後で打ち消しあうパワーが存在するため、燃費性能では2輪駆動車よりもロスが大きくなりますが、絶対的走行性能の高さでは4WD・AWDが優位です。
まとめ
駆動方式の違いによる運動性能の違いは、あなたの運転技術によってその特性が様々な楽しみを与えてくれる要素となります。
運転技術の向上、マイルドな操作性、よりスポーティな操作性、絶対的安定感など、あなたが自動車に求めるポイントを吟味して、これから先あなたがどのように自動車と接していこうとしているのかをじっくりと検討してみてください。