トヨタのブレイドには隠れた魅力的な技術が満載!

トヨタのブレイドには隠れた魅力的な技術が満載!

ブレイド誕生の背景

トヨタ|ブレイド 224万円〜(新車当時)
2006年12月から2012年4月まで、オーリスの姉妹車として販売され、レクサスCTのようなプレミアムコンパクトカーの先駆けとして誕生したハッチバック車です。当時のトヨタの新技術、新ミディアムコンパクトプラットフォームを採用し、乗り心地の改善が施されました。エンジンは2.4Lと3.5Lの、当時にしては強力なものでした。短期間での生産終了を招いたのは、このスペックが未だ一般化していない日本限定販売だったことが一因とされています。なおオーリスは需要の見込めるヨーロッパでの販売をベースに開発されたため、2018年現在まで生き残っているのしょう。

エンジンはイギリスの名車と一緒だった

高級スポーツカーのイメージが強いロータスエヴォーラは日本のレースでもお馴染みの車です。実はこの車に搭載されているエンジンがブレイドと同じトヨタ製の3.5LのV6エンジン、2GR-FE型なのです。最高出力280馬力/6,200rpm、最大トルク35.1kgf・m/4,700rpm、最高速度261km/hを計測、パワーウェイトレシオは5.25kg/馬力と、トヨタスポーツカーの代名詞JZA80型スープラと同等です。このエンジンはハリアーやエスティマ、海外向けのRX350やカムリなど幅広いトヨタ・レクサス車にも使われています。



走ることを追求した足回り

エンジンパワーに加え足回りも欧州車ライクに仕上がっています。フロントサスペンションは世界的に最も利用されているストラット式サスペンションですが、リヤはレーシングカーでもお馴染みのダブルウィッシュボーン式です。3.5L仕様には16インチのディスクブレーキが採用され、さらにボディ補強も実施されています。他にも坂道発進をアシストするヒルスタートアシストコントロールやホイールスピン防止用のトラクションコントロール、横滑り防止装置が設定され、走る事へのこだわりが表れています。静粛性にも優れているため、ドライブを楽しまれる声が聞かれます。

レクサスを彷彿とさせる品位溢れる内装

ブレイドは内装も他車とは異なる雰囲気です。ダッシュボードはスウェード調の表皮が使われ、高級感を醸し出しています。内装はダークブルーが標準色ですが、上級グレードのアイボリーは車内を明るい雰囲気にし、女性にも印象が良いでしょう。一番のこだわりはシートでしょうか。合成皮革のアルカンターラが用いられており、これは高級自動車メーカー御用達の素材なのです。ちなみにウィリアムズF1のドライバーシート素材として使用された実績もあります。Version・Lではレッドローズカラーのシートとなり、スポーツ感をより感じられます。



中古市場をチェックせよ

2018年1月の大手中古車販売サービスにおけるブレイドの中古車相場は、平均価格51.6万円です。10万円台から110万円台までと値段に幅はありますが、走行距離1万キロ未満でも70万円代で買い求め出来る物もあります。性能や大きさのスペックで対抗馬として挙げられるのはフォルクスワーゲンのポロゴルフです。ブレイド最大のメリットはやはり価格でしょう。同じ走行距離でもポロの値段相場は2倍以上跳ね上がります。燃費はポロが優勢ですが初期投資やランニングコストを比較すればブレイドの方がお得です。

まとめ

V6エンジンや高剛性ボディ、インテリアの高級感などが凝縮されたブレイドは、まるでトヨタが作った車とは思えないほどです。発売された時期が早すぎたためトレンドに乗り切れなかった事が早期生産終了を招いた要因です。しかし発売して12年経った2018年現在でもその技術に物足りなさを感じる人は少ないでしょう。何よりトヨタのエンジン品質は世界トップレベルですし国内で乗るならメンテナンス等の心配も含め、外国車よりもオススメの一台です。往年の名車が持つ尖ったエンジン性能と、現代人が求める快適さを上手く融合させた一台と言えるでしょう。