死角をつくる??車のピラーを徹底解説!!
- 2018.02.01
- 車の知識
車のピラーについて解説!
ピラーとは日本語では柱の意味で、クルマにおいても屋根を支える柱の部分を指します。初期の車は1人乗りで、基本的に屋根のないものでした。その後屋根も必要となり、布製や木製の屋根が付くようになりますが、その時の屋根を支えるものが家の柱のように木製で垂直に建てられたことから、ピラーと呼ばれるようになりました。現在の乗用車のピラーは垂直のタイプはほとんど見なくなり、ほとんどのピラーに角度がついていますね。これはピラーがボディと一体型の鉄鋼製になったためで、この結果、クルマの個性で重要なエクステリアのデザインの自由度が大きくなりました。そのピラーは4種類に分けられます。
ドライビングに影響が大きいAピラーの解説!
Aピラーは車の運転席の前にあるフロントウインドーの両端の柱の部分のことです。このAピラーはクルマのエクステリアによって、大きさや角度が変わることが知られています。Aピラーで話題になることがドライバーの視界の死角です。特に交差点の右折時に、ドライバーの視界にあるAピラーと歩行者や自転車走行者が重なり衝突してしまう事故が有名ですね。またクーペタイプのクルマなどルーフが低いエクステリアの場合はピラーの角度を寝かせている分、車の強度が必要になりAピラーが太くなりがちで、視界が窮屈になってしまいます。このAピラーの死角にこだわる人は意外に多いです。初めて乗る車は特にそうでしょう。
変わった機能を持つCピラーを解説!
Cピラーは別名をリアピラーと呼び、ピラーとしては2つの使われ方があります。一つ目は普通サイズの車で、ルーフの終わり部分を支えるピラーになることです。同時に大きなバックウインドウも支えています。基本的に前席側のAピラーのサイズより大きめに設計され、ボディの強度を高める役割を担うのです。また高級セダンでは、後席のプライバシーが守れるようCピラーがワイドに設計されています。2つ目は車体の長いワンボックスカー、ステーションワゴンではBピラーと同様の扱いになり、役割は変わります。細めのピラーとなり視界を保つことが優先されます。
サブ的な存在のBピラーを解説!
Bピラーは前席シートの後方、あるいは後席の斜め前に存在するピラーです。AピラーやCピラーと違い、強度に関してはサブ的な支柱になります。ルーフが小さく、軽くなれば車にBピラーも必要なく、実際にBピラーのないモデルも発売されています。30年以上前に国内でもBピラーのない4ドアタイプが多く発売され流行しました。ハードトップモデル車ともよばれ、セダンやクーペと同列にハードトップがありましたが、安全面やコスト面の理由から、消滅に至りました。現在スライドドア採用の車で見かけるピラーレスとは、このBピラーを省いていることなんですね。
少数派の存在といえるDピラーの解説!
Dピラーは先ほど紹介したCピラーと同様にリアピラーのひとつです。ミニバンなど居住スペースが長い場合は補強が必要になりますから、一対多くピラーがつくのですね。運転席側から数えると4つ目のピラーになることからDピラーと呼びます。また大型のSUV車のリアピラーもDピラーのタイプが増え、購入の際に後方の視界が十分とれているかなどが購入の検討材料になっています。SUV車はエクステリアが豊富になりクーペ車のような流麗なデザインもありますね。SUV車によってはDピラーの幅が広く長いタイプがありますので、試乗で視界の確認をしたいところですね。
まとめ
車のピラーはエクステリアのデザインを左右する、自動車メーカーにとっては悩ましい車体部分ということがわかりました。構造上ボディを強くしようとするとピラーを太くするか、ピラーを垂直に近づけるよう立てるかになります。デザインを優先すれば、ピラーを太くしてしまうか、材質の変更が必要になり、ドライバーの視界が悪くなるばかりではなくコストが悪くなります。しばらくは我々ユーザーも悩まなければいけない問題ですね。もし欲しい車のAピラーによる視界が気になった場合は、シートを前後、そして高低に動かしてみてください。意外と視界が気にならないシートポイントが見つかるケースがあります。ぜひお試しください。