スバルの軽トラ サンバーの隠れた魅力を振り返る
- 2018.02.15
- 車種情報
スバルの軽トラ サンバーの歴史
軽トラでもスバルのサンバーは、軽トラックの中でも長い歴史があるモデルです。初代のサンバーは1961年に発売開始されて以来、2012年までは自社生産で発売されていました。
2012年以降はOEM供給に変更され、これまでのスバルが生産していたサンバーとは異なります。
初代のサンバーはスバル360の基本構成を利用し、商用車としては乗り心地が良く、積み荷にも優しい軽トラックとして、良い評判が集められたモデルです。3代目のモデルなどは、軽トラックとして初めて4輪駆動のモデルが設定され、農業従事者から高い走破性があると、人気を集めたモデルです。
5代目サンバーからは、新規格になり排気量が660ccになり、スーパーチャージャーがあるモデルもありました。1995年には、電気自動車仕様も発売されていました。その独特のエンジン配置や運転のしやすさから、軽自動車で配送をする事業者に人気のサンバーでしたが、2012年自社生産が終了しました。
こだわりの特徴 リアエンジンのパワー
軽自動車で特に商用車ともなると、各社の特徴が似てきて、どれも同じようなモデルになります。しかしスバルの軽トラ・サンバーはその点で異色の存在になっています。それは独特のエンジン配置にあります。他の軽トラはフロントキャビン下にエンジンが配置されていますが、スバルのサンバーはリアエンジンです。
一番後ろにエンジンが搭載され、後ろから押すイメージで力強く走ります。4輪駆動モデルもあるので、農道でスタックしそうでも、力強く脱出できるのが魅力です。 1980年からという昔から、4輪駆動モデルをすでに用意していたので、リアエンジンの魅力と共に、多くのファンを集める要素になりました。
リアのサスペンションも独立懸架なのは、スバルのサンバーだけで、軽トラなのに乗り心地が良いモデルでした。
スバルサンバーのゆくえ
スバルサンバーは惜しまれながらも2012年に生産が中止され、OEM供給に変更になりました。今までの特徴的なデザインと、エンジン配置などからサンバーのファンもいたのです。
しかしスバルのすべての軽自動車の自社生産という幕が終わるにつれて、サンバーも影響を受け精算が終了しました。サンバーの特徴として、赤帽サンバーと言うものがありました。通常の軽トラでは配送業務に耐えられないという声から、耐久性を上げたモデルの発売を赤帽の組合員が打診しました。
唯一その打診に応えたのが富士重工とされ、赤帽サンバーという耐久性が高められたモデルも発売されました。20万キロまでオーバーホール無しでも走りきる信頼性、フロントベンチレーテッドディスクブレーキなど、長距離を短期間で走りきる配送業者には嬉しいモデルでした。
サンバーの中古車相場は?
スバルのサンバーは、サンバーを愛するファンもいる事から、中古車相場もそれほど安いものでもありません。そもそも軽トラの場合、10年経過して10万キロ乗っている乗用車と比べても、軽トラの方が高くなるほど、需要が無くならない物だからです。
さらに軽トラというものが、中古車市場に出回りにくいのもあり、価格は下がりにくくなっています。特に農道のポルシェとも言われるサンバーは程度の良いモデルと出会うのも難しいでしょうから、良い状態のモデルを探すのに苦労する事もあるでしょう。
まとめ
スバルの軽トラ、サンバーは一定のファンがいる隠れた名車とも言えるでしょう。4気筒エンジンで高い耐久性がある事や4輪独立懸架など、他の軽トラとは異なる1面を見せていました。
OEM供給になって以前の様な特徴は無くなっていまので、以前のモデルを求めて中古車相場もそれほど安くはありません。
名車と言われているスバル360のDNAを引き継いでいるサンバーは、スバルのこだわりが随所に見られるので、虜になる人が多いのも納得できる名車です。