キーワードは独創的!三菱の軽自動車の歴史と人気車種を紹介!

キーワードは独創的!三菱の軽自動車の歴史と人気車種を紹介!

日本は軽自動車大国、中でも一際ユニークな三菱の「軽」

小さな車体、小さなエンジン、高級車に引けを取らない性能と装備。軽自動車という独自のジャンルを築き、発展させてきた国は日本しかありません。
そうした中、異彩を放つ軽自動車があります。それが、三菱自動車工業(以下、三菱)が開発した世界初の量産化モデル、軽電気自動車「三菱 i-MiEV(アイ・ミーブ)」です。
「三菱 i-MiEV」の生産発表は2006年で、翌2007年に東京モーターショーでお披露目さました。
そして、2009年には量産化がスタートし、同年に法人オーナー向けの販売開始、さらに翌2010年には、一般個人オーナー向けとして販売が開始されています。
「三菱 i-MiEV」のユニークさは、軽電気自動車であるということだけではありません。ベース車の「三菱 i(アイ)」は、独特のフォルムに加えて、スーパーカーやレーシングカーに多く採用されているリア・ミッドシップという駆動方式など、斬新な設計思想が備わっていました。

三菱における軽自動車の歴史と革新

軽電気自動車という車造りを成し遂げた三菱ですが、同社が初の軽自動車を世に送り出したのは、今から半世紀以上も遡る1962年で、車は「三菱 ミニカ」です。
1960年代初頭といえば、東洋工業(現、マツダ)の「マツダ360クーペ」や「マツダキャロル360」、鈴木自動車工業(現、スズキ)の「スズライトフロンテ360」など、名車が次々と登場した時代でした。そうした中で三菱が出した車は、フロントエンジン・リアドライブという組み合わせで、商用軽ボンネット版「三菱360」を改造しただけの軽セダンでした。
三菱軽自動車のエポックメーキングは、2003年のドイツ・フランクフルトのモーターショーに出品したコンセプトカーで、2006年にはフォルムをほとんど変えること無く登場させたのが「三菱 i」でした。
「三菱 i」は、従来の軽自動車とは異なる斬新なデザイン、ゆとりを実感する居住性、そして高い安全性を備えたまさに「プレミアムスモール」と呼称するに相応しい軽自動車だったのです。



SUVの軽バージョン「三菱 パジェロミニ」

「三菱 パジェロミニ」が生産中止となったのは2013年で、もう5年も前のことです。それなのに、まだ元気に走っている「三菱 パジェロミニ」によく出会います。
1994年に登場した初代「三菱 パジェロミニ」は、軽自動車規格ながら、「パジェロで培った技術を最大限凝縮した」とメーカーが胸を張るように、シャーシはモノコックボディにラダーフレームを溶接して強度を保ち、直列4気筒DOHC20バルブ(初代)というパワーエンジンを搭載、2WDと4WDの設定も選べるなど、「SUV」の名に恥じない軽自動車でした。特筆すべきは、四輪ABS/SRSエアバッグシステムを備えるなど、安全性も十分に配慮されていたことです。

人気の軽トールワゴンラインナップ「三菱 eK」シリーズ

「軽トールワゴン」「軽ハイトワゴン」とは、軽自動車規格のミニバンのことです。
三菱は、日産との合弁事業NMKVで、スタイリッシュな軽トールワゴンを販売しています。それが軽トールワゴンの「三菱 eKワゴン」です。最大の魅力は、助手席側後部ドアが電動スライドドアになっている点です。買い物の手荷物をいっぱい抱えていたり、小さなお子さんと一緒の時など、電動であることはとても助かります。
ただし「三菱 eKワゴン/カスタム」の全高は1.62m、「三菱 eKスペース/カスタム」の全高は1.775mあり、立体式駐車場の高さ制限には注意が必要です。



軽自動車を楽しくさせた三菱のユニークな車造り

変わった車を造るというコンセプトは、日本の自動車メーカーの十八番です。
古くは、1971年に登場した「三菱 ミニカスキッパー」で、水冷直列2サイクル2気筒359cc(初代)エンジンを搭載した2ドアクーペでした。ファーストバック&カットオフテールと言われているリアに特徴があり、後に「プリウス」や「インサイト」が似た形をしました。
ユーズドカーとして今でも購入することができる変わり種には、「三菱 トッポシリーズ」があります。
1990年に発売された「三菱 ミニカトッポ」は、「三菱 ミニカ」をベースにキャビン部分の背を高くしたフォルムに特徴があり、一見すると商用バンのようですが、軽ハイトワゴンにカテゴリーされるれっきとした軽乗用車です。

まとめ

省エネ時代の今でこそ、軽自動車は価値ある存在となっています。三菱は、トラックやバスなどの大型車両に強いメーカーですが、ラインアップする車種の中の重要なマストの一つとして、軽自動車の開発にチャレンジしてきました。ユーザーの夢を実現する形で登場し、時代の趨勢とともに生産・販売を終えた軽自動車の中には、まだまだ現役として使えるユーズドカーがたくさんあります。
もちろん、最新鋭の電気自動車やこれから登場するであろう自動運転車、コンパクトでより優れた能力を発揮する未来の「トランスポートカー」など、三菱軽自動車への期待は留まるところがありません。